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2012年1月21日 (土)

野遊び小話

大寒を迎えた今日だが、比較的暖かく小雨がちょっとだけ降る天気。
ここでは昨年に比べればずっと雪の量も少なく、日陰の庭隅に少しばかりの残雪が残っている程度だ。
何処へ行ったのかすっかり冬鳥達の姿もないから、ネタつなぎで今までの野遊び中にあった出来事を「野遊び小話」として語ろうか。
初めの話は何がいいかな? 
そうだ、大寒に因んで、昔、渓流釣りに行ったときの不思議な小話を・・・・。
Obataki_s

※長文になるので「続きを読む」は心してクリックしてください。\(;゚∇゚)/

もう10年以上も昔の話になるが、7月初旬の蒸し暑い日、職場の後輩と二人で山奥のとある渓流に釣りに出かけたときのことである。

山里の最終民家から車一台がやっと走れる細い荒れ道を揺られながら約15分。
道のどん詰まりにある広場に到着してみると、既に車1台が停まっていた。
やられた! この細い渓流では先行されると釣果はあまり望めないが、こんな奥まで来て引き返すわけには行かない。

仕方がないのでゆっくりと仕度を整え、いつもならば広場から川を渡った対岸にある踏み跡程度のゼンマイ道をたどり下流部はパスして上流へ行くところであるが、先行者を考え広場からそのまま流れに入り釣り上ることにした。

15510_015_s_2 ・・・がっ、サッパリ魚が出ない。 そうこうしているうちに渓の両岸は狭まり、間もなくゴルジュ帯(両岸が切り立った狭い岩場となっているところ)が始まり、そのずっと奥には落差約15mほどの滝があることを知っている。

今日は泳ぐ準備もしてないし、もうこれ以上水際を行く事は止め、滝上に続くゼンマイ道に出ることにしてゴルジュ帯直前の高さ約20mの急傾斜面をよじ登った。

ゼンマイ道まで登った頃には汗が噴き出し、そこから汗を拭き拭き上流目指して歩き出し途端、「こんにちは~」と不意に後ろから声を掛けられた。
驚いて振り返ると、渓流釣りスタイルのオッサンがそこに立っていた。

こちらがゼンマイ道に出たときは下の方から人なんて歩いてこなかった・・・何時の間に後ろにいたの?とはおもったが、「どうぞお先に」と道を譲るも、「一緒に行きましょう!」とニコニコして言ってくれたので、それならと三人で釣りの話などしながらゼンマイ道を歩き、約15分ほどで滝上の河原に出た。


ここで大休憩。ザックを降ろし、河原の石に腰掛けて水分補給しながら釣り談義の続き。 
オッサン、話し言葉から想像すれば地元の人ではないようだが、実に気さくな人で飴玉までいただいてしまった。
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さて、大休憩も終わり、これから釣りの再開!!
気合い入れて一緒に行きましょう!と、今度はこちらからお誘いするも、「下をやりますからお先にどうぞ」とニコニコしながら言ってくれたので、それではとお言葉に甘えて先行することにした。

あの場所から下にさがってもすぐに滝があるし、滝の上に小さな支流があることはあるが、何処で釣るんだろう?と少し気にはなったものの、 釣り初めてすぐに始まったポイント毎の爆釣!にすっかり有頂天になって上流へと流れを遡った。

下流部とは打って変わって近年希に見る爆釣! 後輩も「こんなに釣れるの初めてです!」と少々興奮気味。

2006527_0009_s_4 釣りながら時々見通しの効くところで下流を見るも人影無く、「オッサン来ないね・・・」、「何処いったんでしょうね?」、「でも、爆釣だから先を譲ってもらって良かったね。」なんて、暢気なこと言いながら二人で快調に釣りのぼり、やがて第2の滝まで来た。

この滝は落差約8m。少し下って斜面を登ったところに滝上に出る踏み跡があるのは知っているが、今日はもう魚籠もいっぱいになったから、この滝の滝壺を最後に探って終わりにしようとと二人で話し、滝壺探る前に下流を見ながら一服し、さて、本日ラスト!と数回チャレンジするもアタリなし・・・。

まぁ、今日はいっぱい釣れたからもういいか!と釣りを止め竿をたたみ出した途端、「釣れましたか?」と不意に後ろの方から声を掛けられた。
ギョッとして振り返ると、少し離れた岩の上にかのオッサンがニコニコして座っている。・・・またまた何時の間に・・・
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「いや~おかげさまで爆釣でした。」、「それは良かったです」、「そちらはどうでしたか?」、「まぁボチボチですな~」なんて言う会話したあと、「私たちはもう十分ですのでこれで引き上げます。」というと、「俺は滝の上やろうかな?」との事だったので、再度先行させてもらったお礼を言いオッサンとはその場で別れ、私たちは流れを下りはじめた。

ほどなく下ったところで、後輩が「ビックリしたな~。オッサン何処にいたんだろう?」とボソッと言ったが、振り返ると既にオッサンの姿はなく、滝上に出る巻き道に入ったのかと思い、自分たちはそのまま下り、大休憩した河原からはゼンマイ道を歩き、約1時間半かけて車の止めてある広場まで戻った。

広場に着いてみると、停まっている車は自分の車一台だけ。
あれ?先に停まっていた車は確かに先行者の車。 自分たちが最初に広場から釣り上がっているときに、ゼンマイ道を下ってきたのなら私たちと出会うことなく先に帰ったとしても矛盾はない・・・。 でも、後から出てきたあのオッサンの車は何処?
さっきオッサンと別れたところからここまで別の道は無いから、確実にオッサンより先に帰ってきている。だからオッサンの車があってもいいはず。
ここは最終民家から相当山奥のところで、道の途中に駐車スペースなんてないし、下から歩いてきたとも考えられない。

後輩と顔を見合わせ言葉を失った。「あのオッサンどうやって来たの・・・?」
そんな時、大休憩中にオッサンがボソッと話したことが脳裏に蘇った。
「この渓、事故で死んだ人いるんだよね。君たちも気を付けてね。」・・・と。 一瞬で背筋が氷った。070703_069_s
・・・・とまぁ、渓流釣りでの小話で、事の真偽は永遠に判らないだろうけど、今でも後輩と飲むとこの話が必ず出てくる。

誰も信じてはくれないが、二人の思いは「あれは絶対あの渓で死んだ人だ!」と・・・・ でも、ニコニコしてたし、爆釣もさせてくれた。おまけに飴玉もくれた!飴玉は本物だった!

気のいい親切な幽霊さん? 「今日はいっぱ釣らせてあげるから、渓では事故に気を付けるんだよ」って教えてくれたのかも知れないね。

怖い思いをしたわけでは無いけれど、あれから何故かあの渓に行く気にはなれず、爆釣の渓は思い出の中に大切にしまってある。

駄長文、最後まで読んでいただき、本当に(._.)アリガトネ。
(写真と本文は関係ありません)

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コメント

ひえ~、不思議な事がいっぱいですね。
行く先々で突然現れて、いつの間にやら先を越されて帰って行った・・・でも飴玉は本物で・・・ましてせおとさん一人ではなくて同行者もいらしたわけで・・・二人して狐につまれたような・・・
大寒の日にぴったりのお話 楽しく一気に読み進みました。
ダレだったのでしょうね、密かな駐車ポイントとか別の場所から渓に入ったとか・・・
美しい渓谷の写真と共に楽しませていただき、ありがとうございます。

私が初夏に時々行く林道でも 去年少し話をした人から「出るから気をつけて」って言われて・・・山に入ったまま帰ってこない人がいるのだそうです・・・その話を聞いてから、その林道へ行く気になれません。

渓流釣りでは沢登りも出来ないといけないんですね、
スリル満点、面白そう
つり橋はとっても細くてコワそう、私は渡れなさそうです。
残雪の渓谷もいいですね~、水の色が独特できれい(・∀・)イイ!

投稿: zucca | 2012年1月21日 (土) 21時44分

zuccaさん こんばんは
ちょっと古いネタでしたが楽しんでいただけましたか?
ここは渓流の源流近く。深い谷間に流れる渓流で、ゼンマイ道も山の斜面を縫うようにして細々と続く一本だけ。他にルートはありませんし、山越えで入るにはオッサンの装備が軽装過ぎてそれも無理。
まして、第2の滝で別れてから私たちに気づかれずに先を越して帰るなど不可能であり、そうするとあのオッサンがあそこに居たことについてどうしても説明が着かないのです。
私は霊感強い方じゃないし、幽霊なんて信じてはいませんが、正直なところあのオッサンだけはもしや?と思っています。ι(´Д`υ)アセアセ でも、いい人だったな・・・。

渓流釣りは、源流まで入るなら沢登りと同じ装備と技術が必要になります。でも、昔は一人で無謀に突入してましたが、最近は「安近短」そのものの釣りに変わりました。Σ(;・∀・)
この吊り橋は立派な方ですよ! 中には上下にワイヤー1本ずつなんていう橋?もありますからね。まぁ、これがまた渡るのスリルがあって楽しいですけど・・・。(*^-^)

投稿: せおと | 2012年1月21日 (土) 23時00分

わたしは、信じます!
普通に、信じています。
というのは、わたしの母はじめ、母系の人に霊感の強い人がいて、誰かが亡くなる時その人が、ほとんど、母のところに現れ、話をしていきます。
晩年、病院でほとんど認知症状態になってからも、病室に亡くなった夫の母が来たことを話してくれました。
なので、わたしの家族も、そういう話は普通に皆、信じているんです~
でも、飴玉だけは、不思議???

昨日、初、ツグミンが来ました♪
ヒヨが意地悪しに来なかったので、リンゴ1/4をゆうゆう完食♪
これから、楽しみです~♪

投稿: ibuhato | 2012年1月23日 (月) 09時08分

ibuhatoさん こんばんは
なんか・・・すごい話になって来ましたが、そんな話聞くと、信心深くない私でもやっぱりね・・・って思います。Σ(;・∀・)
飴玉は美味かったけど、世の中、不思議なことありますね。\(;゚∇゚)/

ツグミンやっと来ましたか!今年はほんとに遅いですね。
ヒヨ吉が居なければ、ツグミンもさぞ落ち着いてご馳走にありつけるでしょう。
我が家のピラカンサの実は今年たくさん実をつけたのですが、雪が降るようになってから一気にヒヨ吉軍団に狙われて、もうほとんど残っていません。 さてさてツグミンの安息はいつまで続くのでしょうね? m9(^Д^)プギャー

投稿: せおと | 2012年1月23日 (月) 21時52分

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